米俳優ショーン・ペン(61)が、ウクライナを守るために武器を手にロシア軍と戦うことを考えたと映画誌ハリウッド・オーセンティックで明かした。

ロシアの侵攻を受けたウクライナのドキュメンタリーを制作するため同国を訪問し、侵攻が始まった2月24日にはゼレンスキー大統領の記者会見に出席して対談も行っていたペンは、その後徒歩で隣国ポーランドに脱出した。

侵攻を受けてあふれる難民を支援するための活動をポーランドで始めたペンは、先月27日に米ロサンゼルスで開催されたアカデミー賞授賞式で、ゼレンスキー大統領がスピーチできなければ自身が獲得したオスカー像を溶かすと語っていた。

「ウクライナに長期間滞在できたであろう唯一の理由は、たぶん防護チョッキなしでライフルを持つことだったと思う。なぜなら、外国人として私は防護チョッキを持っていない民間人の戦闘員か自分よりもずっと高い戦闘能力を持った人、または自分より長く戦える若い男性か女性に譲るべきだと思うから」とコメント。

さらに、ウクライナに行ったことのある人なら戦闘が頭をよぎるだろうと語り、帰国後にロサンゼルスのガソリンスタンドにいる時にふと武器を手にロシア軍と戦うことを考えていたと明かした。「今は何世紀だ? なんてことが起きてるんだ」と語っている。

ウクライナを脱出したペンは、米CNNのインタビューで涙ながらに避難を余儀なくされた人々の現状について語り、ロシア政府のウクライナ侵攻を強く非難していた。(ロサンゼルス=千歳香奈子)