オリックスに負の連鎖が続いている。15日の西武戦(京セラ)は高橋光の前に打線が沈黙して1―6と完敗。チャンスを作りながらも決定打が出ず、連敗で5位に転落した。10日のロッテ戦で佐々木朗に完全試合を許し、コロナ禍で楽天戦3試合が中止。十分な戦力がそろわない中での5日ぶりの試合に中嶋監督は「負けというより、ハツラツとしたものを見せたい。いろんな精神的なものがあったと思うが、プロ野球選手として頑張らないといけない」と前を向いた。

 特に打撃不振が深刻なのが〝ラオウ〟杉本裕太郎外野手(31)だ。この日も3打数無安打、2三振と元気なく、5日のソフトバンク戦で今季1号を放ったのを最後に、18打数ノーヒット。今季の打率は1割1分3厘と苦しんでいる。昨季の本塁打王のまさかのブレーキだが、周囲は意外にも不安視する様子はない。

「厳しい攻められ方をしているけど、去年も5月くらいから打ち出した。それに去年ができすぎ。去年、今年の2年間を合わせて平均的な数字にできるように踏ん張ってくれればいい。吉田正は別格として、どんな選手だって毎年の波はある。西武の山川だって毎年打つわけではない」(球団関係者)と見ている。

 ラオウの足踏みが伝染するかのようにチーム打率もリーグ最下位。ムードメーカーでもあるだけに〝昇天ポーズ〟連発でチームを浮上させたいところだが…。