二刀流がようやく〝開幕〟だ。エンゼルス大谷翔平投手(27)が15日(日本時間16日)、敵地テキサス州アーリントンのグローブライフ・フィールドでのレンジャーズ戦に「1番・DH」でスタメン出場し、今季1号を先頭打者弾で飾った。第3打席でも2号2ランを放ち、1試合2本塁打をマーク。5打数2安打2本塁打、3打点の活躍でチームの勝利に貢献した。

 お目覚めの一発だ。初回の第1打席で相手先発のベテラン右腕、マット・ブッシュ(36)が投じた初球の153キロ直球を右中間へ高々と打ち上げ、打球はそのままスタンドへ。待望の今季第1号は自身5本目の先頭打者本塁打となった。ベンチに戻った大谷はテンガロンハットをかぶるテキサス流の儀式で、チームメートに祝福された。

 開幕8戦目、31打席目にしてようやく一発を放った大谷は第2打席こそ見逃し三振を喫したが、3点を追う5回一死一塁の第3打席で3番手左腕のコルビー・アラート(26)の137キロカットボールをジャストミート。打球は右中間スタンド中段に吸い込まれた。キャリア7度目の1試合2発で、再びテンガロンハットをかぶった大谷に自軍ベンチはお祭り騒ぎとなった。

 メジャー初の1試合3発が期待された6回の第4打席は一ゴロ、9回の第5打席は2017年から4年間、DeNAでプレーしたスペンサー・パットン(34)のスライダーに空振り三振した。 

 今季2度目の先発登板となった前日14日(同15日)のレンジャーズ戦は3回2/3、70球を投げ6安打6失点5三振2四球で2つ目の黒星を喫した。それも〝伝家の宝刀〟スプリットを捉えられメジャー初の満塁弾を浴びた。投打ともに苦しいスタートを強いられていた大谷だが、バットのほうはエンジン点火に時間を要したものの、もう安心だろう。46本塁打を放って日米を熱狂させた昨季同様、今年も豪快な打棒を見せてくれそうだ。