昨年の柔道世界選手権女子78キロ超級金メダルの朝比奈沙羅(25=ビッグツリー)は、ひと皮向けた姿を披露する。

 初優勝を目指した全日本選抜体重別選手権では、新型コロナウイルス検査で陽性判定を受けて欠場。体重無差別で争う皇后盃全日本女子柔道選手権(17日、横浜武道館)を前に、16日のオンライン取材では「自分自身体が大きくて、BMIの値が高いので、重症化するリスクがある。一人暮らしなので倒れたりしたときにまずいという話になって入院しました」と明かした。

 幸いなことに重症化は免れたが、稽古を再開したのは約1週間前。「準備期間が短くて不安な部分がある。体力が落ちているなと感じる」と口にした一方で「できることは限られていたけど、自分的には限界突破をして、試合でちゃんとしたパフォーマンスをできるように準備をしてきたつもり」と自信をのぞかせた。

 今大会の結果次第では、逆転で世界選手権(10月、タシケント)の代表に選出される可能性もある。「世界選手権は朝比奈を出したら安心だと少しでも多くの人に思ってもらえるようなパフォーマンスをすることが大事。今は本当にやれることをやるというところだけしか思っていない」ときっぱり。コロナを乗り越え、日本一の座をつかみ取る。