リベンジ、成功。格闘技イベント「RIZIN.35」(17日、武蔵野の森総合スポーツプラザ)で、RIZINライト級王者のホベルト・サトシ・ソウザ(32=ブラジル)がジョニー・ケース(32=米国)に一本勝ちで王座防衛に成功した。

 ソウザは2019年10月にケースと初対戦。ボンサイ柔術を武器に参戦から2連勝で注目を集め始めていたが、スタンドの攻防でもろさを露呈して1R1分15秒、スタンドでのパンチで敗れた。

 現在までソウザが公式戦で喫した黒星はこの1敗のみ。課題の打撃も元SB世界スーパーライト級王者の〝怪物くん〟こと鈴木博昭と練習を重ね飛躍的に成長を遂げた。一方、ケースも来日できない期間に米国で3試合のボクシング戦に出場。3試合ともKO勝ちでその打撃に磨きをかけている。

 試合はソウザのトータルの強さが際立った。スタンドでの打撃にも下がらずつき合い、飛び込みながらパンチをヒットさせる。さらにタックルを決めて三角絞めを狙うなど攻め込んだ。

 一度はスタンドの攻防に戻ったが、打撃を放ちながら組み付くと蛇のように絡んでバックを取る。そのまま腕を取ると、上から力ずくで潰そうとする相手の足をすくって上下を入れ替え、ガッチリ腕を伸ばしてアームバーでタップを奪った。

 1ラウンド3分32秒で完勝したソウザは「いつも応援、ありがとう!」と絶叫。そして「僕をイラつかせたのが、相手が僕に『ハートがない』と言ったことです。それは事実ではない! 日本でのMMAを盛り上げたい。RIZINの力を見せたい」と話した。

 最後にRIZINと友好関係にある米国の格闘技イベント「ベラトール」の王座にも改めて照準を合わせると「これからもっと練習してもっと強くなる!」と宣言し、観客から拍手を浴びた。