歌舞伎俳優片岡愛之助(50)と、俳優戸次重幸(48)が21日、オンラインで、舞台「奇人たちの晩餐会」取材会に臨んだ。

今作は、コメディー映画を多く手がけ、フランス喜劇を代表する脚本家フランシス・ヴェベールの作。98年に発表し、後に映画化。10年にはアメリカでも映画化された傑作コメディーで、「変わった人」「奇人」が登場する。

戸次ふんするパリに住む編集者ピエールは、友人との定期的な夕食会が趣味。その夕食会は、ディナー主催者が「変わり者」をゲストに携える決まりがあった。ピエールは「マッチ棒を30万本以上使って巨大な模型を作る」フランソワをともなって出席する。そのフランソワを、愛之助が演じる。

愛之助は、戸次とがっぷり組んだ芝居を「至近距離での剛速球のキャッチボール」と表現。役柄を「よかれと思ってやることが、ことごとく裏目に出る。僕自身もどんくさいところがあって、いらぬおせっかいをしたり…。分かる! と思うところはあります」と説明し、共感する思いを語った。

戸次も、愛之助との共演を「楽しみで仕方ない」と言い、心待ちにしている様子。それぞれに、自身の変人ぶりを聞くと、戸次は「3日に1回は(自宅の)床にワックスをかけてピカピカです。コツはどこまでも一直線に磨き上げること」と言い、これには愛之助も大笑いした。

その愛之助に自らの特長と問うと「どこでも、いつでも寝られること」。ただし「携帯を触っていても、本を読んでいても、テレビを見ていても、すぐ寝てしまう」そうで「もっと時間を有効に使えたらと思います」とも話していた。

公演は6月7~19日に東京・世田谷パブリックシアターでスタート。同25~27日には大阪・森ノ宮ピロティホール、同29日に長野・まつもと市民芸術館主ホール、7月2、3日は愛知・東海市芸術劇場大ホール、同9、10日に福岡・博多座で予定されている。