歌手のASKA(64)らが21日、東京文化会館で行われたチャリティーコンサート「TOKYO SYMPHONIC WAVE 2022」に出演した。

 この公演は、無料で招待した観客2000人に寄付を呼び掛け、その全額を小児がんの子供たちを支援するNPO法人に全額寄付する。

 ASKAは「CHAGE and ASKA」時代の1993年、セーブ・ザ・チルドレンの活動を展開するなどチャリティーに熱心な一面を持つ。今回の公演の趣旨にも賛同して出演した。

 ASKAが歌唱を間違えるハプニングが起きた。京都フィルハーモニー室内合奏団のオーケストラと横浜少年少女合唱団とのコーラスで、自身の曲「歌になりたい」を披露。

 ただ、歌の出だしをミスし、「入り間違えたんじゃないか…」と大慌てで演奏を止めた。その後、頭をかきながら合唱団のメンバーに「怒ってる?」と確認し、観客を笑わせた。

 また、1991年の湾岸戦争などに対する思いを込めて作った「君が愛を語れ」を熱唱。ASKAは「戦争を(テレビで)見るのは初めてだった」と振り返る。

 当時から30年超たった今、ロシアによるウクライナ侵攻の真っただ中だ。ウクライナ侵攻に直接触れなかったが、それを念頭にしてだろう。「早く終わってほしい。やめてほしい」と小声で訴えた。

 公演にはASKAのほか、シンガー・ソングライター尾崎豊さんの長男で歌手の尾崎裕哉(32)が出演。父の名曲「I LOVE YOU」を歌い上げた。

 ASKAは豊さんと生前、1度だけ共演経験があったという。

 ASKAは、デビュー前に悩んでいた裕哉に「君しかできないんだから。他の人はモノマネだけど、君は違うよ」とアドバイスしたそう。裕哉は「背中を押してくれたのはASKAさん」と改めて感謝した。