プロボクシング元統一ヘビー級王者マイク・タイソン(55)が航空機内で酔っ払ってしつこく絡んできた男性乗客をボコボコにする動画を米TMZスポーツが公開。米国では先月、アカデミー賞でウィル・スミスによる〝平手打ち事件〟があったばかりで、タイソンの行動の正当性をめぐる新たな論議を呼びそうだ。

 TMZによると、タイソンはマイアミに向かうため20日夜(日本時間21日)、サンフランシスコ国際空港からジェットブルー航空の航空機に搭乗。すると、タイソンのすぐ後ろの座席の男性から執拗なちょっかいを受け、勝手に写真を撮られたり、飲料水入りのペットボトルも投げつけられたという。

 しばらく耐えていたタイソンだが、我慢の限界に達したのか、立ち上がって男性をこぶしで連打し、別の男性がタイソンを制止しようとする姿が、TMZが入手した動画に収められている。また、別の動画は、この乗客がタイソンの背後から挑発するような言動を繰り返し、キレたタイソンに殴られて、こめかみから流血している様子をとらえている。

 タイソンの関係者は21日、暴行事件があったことを認めた上で、執拗な嫌がらせを受け、タイソンは我慢の限界に達したとの声明を出した。

 TMZによると、通報で駆け付けたサンフランシスコ市警は、離陸前の機内から暴行騒ぎに関係したと思われる男性2人の身柄を拘束し、うちけがをした1人に応急手当を施した。もう1人がタイソンだったかは不明。負傷した男性は捜査への協力を拒否しているという。

 TMZはマイアミに到着したタイソンが21日、宿泊先のホテルロビーで多くファンと上機嫌で歓談したと伝えた。