ソフトバンクは22日の日本ハム戦(札幌)に5―12の大敗を喫し、今季初の3連敗。皮肉にも試合前、藤本博史監督(58)が警戒していた展開が現実となってしまった。

 日本ハムに開幕カード(ペイペイ)で3連勝を飾ってから1か月。今季初めて札幌に乗り込んできた指揮官は、こう語っていた。「日本ハムは打線がすごくいい。若い選手がドンドン振り回してくるから、逆に怖いですよ」。最下位ながら新庄ビッグボスのもと若い才能が躍動。リーグダントツの19本塁打を誇るライバルを警戒していた。

「若い選手が1球目からドンドン振ってくるってのは投手からしたら嫌だと思う。万波は(試合に)出たり出なかったりだけど、あれだけのスイングされたら当たったら(スタンドまで)行くからね。ホームランは流れを変えてしまう。早い回にそういうホームランが出たら、やっぱりこっちは嫌だからね」。初回に1点を先制されて、なおも二死一、三塁の場面。日本ハムの6番に座った万波中正外野手(22)は、レイの初球カットボールを強振して左翼席へ叩き込んだ。一気に主導権を握られる痛恨の3ランだった。

 指揮官の言う「流れ」を相手に渡すと、2回にも3点を献上。戦意に影響しかねない序盤の大量リードが最後まで尾を引いたことは否めなかった。