ベルギー1部シントトロイデンの元日本代表MF香川真司(33)にとって、来季はサッカー人生を左右する大きな岐路になりそうだ。

 香川はギリシャ1部PAOKで構想外となり、昨年12月に退団。1月に新天地へ加入した。実戦機会から離れていたため途中出場から徐々に出場時間を増やし、シーズン最終戦となった10日のスタンダール・リエージュ戦では初先発して後半20分までプレー。アシストもマークするなど久しぶりに存在感を見せた。

 元日本代表MF前園真聖氏(48=本紙評論家)は香川の現状について「しばらくプレータイムがありませんでしたが、出場時間も増えてきてCKを蹴らせてもらったりアシストもして、少しずつコンディションも戻ってきたように感じます」と復活の兆しに期待を寄せる。そこで注目が集まるのが、カタールW杯(11月21日開幕)に挑む森保ジャパンへの復帰だ。

 香川も入団会見で「今年はW杯イヤーなので、そこの目標は常々持っている」と強い意欲を見せている。前園氏は「とにかく(来季の開幕から)コンスタントに試合に出ることが大事。シントトロイデンで絶対的な存在にならなければ、その先はありません。まずはそこで目に見える結果、やはりゴールとアシストという数字が重要になります」との見解を示した。

 さらに、来季は香川のサッカー人生を大きく左右すると指摘。「ずっといろいろなチームを渡り歩いてきましたが、ここで結果を出せなければ、香川がこだわる欧州ではもう次はないと言っていいでしょう」と直言した。それでも、前園氏は香川の復活を信じている。

「年齢的には、まだまだこれから。結果を出せば以前プレーしていたような主要リーグに戻ることも可能だと思います。来季は勝負のシーズンと覚悟して奮起してほしい」と日本の元10番の意地に期待を寄せた。ここから奇跡の復活はあるのか。香川の来季に注目が集まる。