俳優池田努（43）が出演する舞台「幸せの標本」が23日、東京・赤坂レッドシアターで初日を迎えた。昨年、舘ひろしが立ち上げた舘プロに所属以来、初の舞台だ。近年は舞台中心に活動しているが、コロナ禍もあり、本格的な芝居のある舞台は1年2カ月ぶり。池田は「舞台は作る過程が楽しい。ショートカットできない効率の悪さが魅力」と、生き生きとした表情を見せた。5月1日まで。

蜜蜂のいる世界を軸に、大事な誰かや故郷を思う気持ち、環境のことが描かれる。同じ空間に集まった5人が何者で、目的は何かが、会話などで明らかになる。池田は、終盤で正体が分かる謎の男役。初めての役に「想像の世界で役を作るしかない。アドリブも多いですし、遊び心をもってやっています」と話した。

舘の言葉も常に頭の中にある。「『何でもやりなさい。縁があったものを一生懸命に』といつもおっしゃってくれる」とし、今回も丁寧に向き合っている。作、演出は演劇ユニット、ノックノックスのヤストミフルタ氏。【小林千穂】