中村又五郎(65)片岡孝太郎(54)が25日、都内で、国立劇場の6月歌舞伎鑑賞教室「彦山権現誓助剣-毛谷村-」(同2~21日)の取材会を行った。

又五郎は、長男歌昇、孫で6歳の綜真君と親子3代で共演する。

「3人で出していただけるのはありがたい」と顔をほころばせ、綜真君ついて「1日2回(公演)ですので、ペース配分は親、じいじが考えてあげないと。家での休養の仕方、ルーティンは1回公演と2回公演では違う。周りがしっかりみてあげたい」と話した。

今回で101回目となる鑑賞教室は、学生が授業や行事の一環で多く訪れる。又五郎は「本当に真剣に見て楽しんでくれる学生さんたちが多くなってきている。少しでも歌舞伎に接していただける機会があれば」と話した。

孝太郎は中村吉右衛門さんと共演した時の思い出を語った。女子高生が「播磨屋!」という掛け声をまねて、「せーの、播磨屋!」と声を掛けはじめたそう。孝太郎は「吉右衛門のおにいさんは後ろを向いて『俺やってらんねーよ』と。ニコニコしてらっしゃいました」と振り返りつつ、「その子、その子の感性があるので、少しでも歌舞伎ファンになってもらえるようつとめるのが僕たちの目標です」と話した。