演歌歌手の吉幾三(69)が25日、大阪市内で「芸能生活50周年 吉幾三特別公演」(6月4~12日、大阪新歌舞伎座)の取材会を開催した。

 同公演は、第一部が舞台「親はがっかり!子はしっかり!」、第二部「頼り…頼られ…ありがとう」では「雪國」「酒よ」などの名曲がたっぷり披露される。数々の名曲のほかに、親交の深かった志村けんさんのために書き下ろした「二人のブルース」も歌う予定だ。

 吉は、志村さんが母親のために青森を訪れ花火を上げてくれたエピソードなどを語り「優しい人だった」としみじみ。何度か出演していた「志村けんのバカ殿様」に「もっとコントをやらせてくれ」とお願いし、出演も決まっていたが、志村さんは2020年3月に新型コロナウイルスによる肺炎で急逝した。

「亡くなった1~2か月後に出る予定だった。そんな矢先に急にいなくなっちゃうから。会ってないだけで死んだと思えない。僕だけじゃないと思う。千鳥の大悟くんとかとみんなで飲もうなって言ってるんですけど」と話し、涙を流した。

 一方で、芸能生活50周年を迎え、今後については「また、新歌舞伎座が呼んでくれるのか、それとも最後なのか。やるものはいっぱいある。もう1~2年はお芝居やりたい」と意気軒昂だ。

 歌についても「バンドのメンバーもいい年。『舞台で死にたい』って言うけど、死なれちゃ困る。ドラムもベースもペースが合わない。若返り図ろうって言っても、一人も辞めない。給料泥棒ばっかり。私が辞めますよ。どっかいい事務所ないかな」と笑わせていた。