【オーカーンと異次元対談・前編】まさかの異次元コラボが実現した。浜口京子(44)が思いのままを語る「気合でGO!」では、特別ゲストに新日本プロレスのIWGPタッグ王者、グレート―O―カーンを迎えたスペシャル対談を前・後編でお届けする。3月末に神奈川・川崎市内の武蔵小杉駅内で、酔った男に絡まれていた女児を救出した帝国の支配者に、プロレスラーの娘として心から感謝するなど両者は意気投合。素直な心の京子が「余」に魅了されていった――。

 京子 今日はお越しいただいてありがとうございます。やっぱり岡選手は素晴らしいですね~。

 オーカーン(以下・余)無礼者! 岡とは誰じゃ! 確かにレスリングの元全日本王者・岡倫之というヤングライオンが新日本にいたらしいが、余とは全くの別人じゃ。勘違いするでない。

 京子 え~! お、お許しを~!

 余 うむ、許そう。なので貴様とは初対面じゃ。よしなに頼むぞ。

 京子 あの~、岡選手はどこに行ったんでしょうか?

 余 余もよく知らんが、あいつは範馬勇次郎にケンカを売りにどっか行ったはずじゃ。ずいぶん気にしておるが、岡という選手にいい思い出でもあるのかのう?

 京子 父(アニマル浜口氏)が、とある機会に岡選手とご一緒した時、岡選手がわざわざ来てくれ「京子さんとお会いして、これこれしていただいた、ありがとうございます」って、私との思いをお話ししてくださったそうなんです。父は「気さくで礼儀正しい、素晴らしい子だ」って大絶賛。何度も父が言っていたんです。

 余 別人とはいえ、その時のヤツの気持ちはなんとなくわかるよ。レスリングをやっていた猛者たちにとって浜口京子というのはレスリングの先駆者であり広告塔。アニマル浜口もプロレスラーとして活躍したわけじゃから、礼儀を尽くすのは当然の話じゃろうな。余は絶対にやらんけどな。

 京子 私は子供たちにレスリングを教えているんですが、その中にオーカーン選手の大ファンがいるんですよ。でも今日、その子は授業が重なってしまってがっかり。落ち込んでしまって。今ごろ、オーカーン選手のことばかり考えていると思います。とても子供に好かれていますよ。

 余 なんだろう…ウソつくのやめてもらっていいですか? 浜口ジムなのに? そいつ、鷹木(信悟、浜口ジム出身)とかにも同じこと言ってんじゃないのか?

 京子 い、言っていないです。帝国組織の全容も全部知っていますから。

 余 帝国組織の全容知ってたら、ただのスパイなんじゃよ。アーニャちゃんかよ! まあ確かにここに来て帝国民が急増しておるからな。信じようじゃないか。

 京子 オーカーン選手は話すときに私の目をしっかり見てくれるんですね。人柄が出ています。

 余 日大レスリング部の前監督で、日本レスリング協会会長の富山(英明氏、ロス五輪金メダリスト)みたいなことを言うな。あくまで人から聞いた話じゃぞ? 富山はいつも「目を見ればそいつのことがわかる」と話をしておった。ある新入生が入ってきた時のことじゃ。富山は「あいつの目は決意に満ちている。あいつは絶対強くなる!」と断言した。そうしたらその新入生は次の日に辞めていったよ。確かに目に決意が表れておったようじゃ。「辞める」と決めたという決意がな。

 京子 アハハ。オーカーン選手は目元に優しさが出ています。 

 余 なかなか見る目があるじゃないか。確かに余は困っている幼子(おさなご)がいれば助けるという優しさも持ち合わせておる。

 京子 女の子を救出したニュース、たくさん拝見しました。最高です。人を助けることが自然に出るのは本当の優しさですね。そしてその後の話が最高でした。女の子の心を和ませてあげようとして、持っていたパンケーキをあげたなんて。本当に胸を打たれました。

 余 そういう話、ちょうだいちょうだいそういうのちょうだいもっと。

 京子 私はプロレスラーの父を持つ身。オーカーンさんのおかげでプロレスラーの本当の強さ、優しさを、皆さんに知ってもらえたと思ってとてもうれしかったんです。だから今日は、オーカーンさんにありがとうの意味を込めて、甘いスイーツをプレゼントします。

 余 こ、これは…クマさんクッキーじゃないか! うむむ、なんと心憎い…! か、勘違いするでないぞ、こんなもので余の心を支配なんかできないんだからな!