「頸髄損傷」を負ったゼロワンの〝炎の戦士〟大谷晋二郎(49)の兄・大谷裕一郎さんが28日、ノアの杉浦貴に応援メッセージを送った。

 大谷は10日の両国国技館大会で杉浦と対戦。コーナーにジャーマンで投げられた直後に動かなくなり救急搬送された。「頸髄損傷」と診断された大谷には全国のファン、関係者から多くの支援の声が届き、家族・親族と関係者が協議を行い「大谷晋二郎応援募金」が開設された。

 親族を代表してこの日の会見に出席した裕一郎さんは、何度も涙で声を詰まらせながらも支援への感謝を口にした。さらに大谷の対戦相手・杉浦に対しても言及。「晋二郎のこと、ご心配いただくと共に心を痛めていらっしゃるとお察しします。しかし、大谷晋二郎は逆に杉浦選手に申し訳ない! と思っているはずです。プロレスとは、互いに信頼し合い全力でぶつかり合う姿で感動を与えるものだと思います。だから杉浦選手は晋二郎を信頼して全力でぶつかった…当然のことです」と、一部から心ない誹謗中傷を浴びた杉浦の心情を慮った。

「『こら大谷! 何年でも何十年でも待っててやるから立ち上がってこい!』という言葉を、風化することなく伝え続けていただけることが晋二郎の何よりのエネルギーになります。晋二郎の名誉のためにも、今後の変わらない杉浦選手のご活躍を親族一同心より願っております」と、今後の活躍に期待を寄せていた。