2017年の映画のメイキング映像で〝子役虐待〟の演出が問題視された小林勇貴監督(31)が28日、インスタグラムで謝罪文を掲載した。

 映画「ヘドローバ」のメイキング映像では、当時中学生だった子役がコワモテの俳優から何度も殴打され、小林監督は「恐ろしいものが撮れてしまいましたが、すごい良かったです。〝児童虐待〟が撮れました」と笑って手ごたえを見せるなどした。

 これが今月20日ごろからツイッターで拡散して問題視された。小林監督は今夏公開の映画「激怒」の原案者だったが、25日にクレジットから外されたと発表されていた。

 小林監督はインスタで、被害に遭った子役に謝罪。「演出プランにはなかったアクションが発生してしまいました」と釈明した。また、ツイッターで拡散された後の対応を時系列で詳しく説明した。

 小林監督は取材に対し、改めて深い猛省を示した。その上で「私に映画監督として撮影現場を任せていただける機会があるのであれば、今後も映画の製作に関わっていきたいと考えております」と告白。

 今後の撮影で留意することとして、「映画監督の立場で撮影に関わるということ自体の権力性を改めて肝に銘じるとともに、撮影現場における暴力やハラスメントが発生しないようにするために、俳優やスタッフの声を丁寧に受け止めるように常に心がけるようにします」と誓った。

 また「実際の撮影に入る前の脚本の読み合わせなどを丁寧に行い、私の演出プランを綿密に俳優やスタッフに伝え、映画『ヘドローバ』の時のような偶発的なアクションなどが発生しないように常に注意を払って撮影などに臨むようにします」と続けた。

 監督ら〝権力〟がある側が、立場の弱い俳優に対する〝性加害〟が次々と明るみに出る映画界で発覚した今回の子役虐待騒動。若き監督は猛省して再発防止を誓ったが、その本気度が問われるのはこれからだ。