歌手ジャスティン・ビーバーの妻で人気モデルのヘイリー・ビーバー(25)が、今年3月に脳卒中を起こして病院に緊急搬送された際の詳細について自身のユーチューブチャンネルで明かし、心臓に穴が開いていたことを初告白した。ヘイリーは3月10日にビーバーと朝食をとっている最中に異変を感じて病院に搬送され、検査の結果脳に小さな血栓が見つかったものの血流はその後自然に回復して大事には至らなかったことが報じられていた。

この時の状況についてヘイリーは、「普通の日常を送っていた朝に突然、肩から指先にかけて奇妙な感覚を覚えた」と振り返り、話すことができず、顔の右側が垂れ下がってきたと説明。ビーバーから大丈夫かと問われるも言葉が出てこず、脳卒中だと思ったと明かした。しかし、病院に到着した頃には話せるようになり、右側に力が入らない状況も改善していたといい、脳卒中チェックリストでも問題は見つからなかったという。その後の検査で、一過性脳虚血発作と呼ばれる小さな血栓が脳にできていたことが判明し、そのせいで脳への酸素供給が不足していたことが分かったという。

医師はその原因として、経口避妊薬を医師の指示なく飲み始めたこと、新型コロナウイルスに感染したこと、仏パリと米国を移動する長距離フライトであまり動かなかったことを指摘したとヘイリー。一方、精密検査で卵円孔開存(PFO)と呼ばれる心臓の左心房と右心房の壁に穴が開いている状態であることも分かり、それをふさぐ処置を受けたと明かした。

PFOは通常、生後数日で閉じるものだが、ヘイリーの場合は成人してもそのまま残っていたため、穴を通過した血栓が脳に到達して脳卒中を起こしたと説明。穴をふさぐ処置は成功し、現在は完全に回復していると語った。病気について話すことで自分と同じような症状を抱えている人たちを勇気づけることができたらと話し、恐ろしい状況から立ち直り、自分の人生を生きることにほっとしていると語った。(ロサンゼルス=千歳香奈子)