これが先輩の意地だ。広島・堂林翔太内野手(30)が母校の後輩にプロの厳しさを教えた。

 29日の中日戦(バンテリン)に「1番・右翼」で先発出場。0ー0で迎えた5回二死走者なしから相手先発・高橋宏の3ボール1ストライクから甘く真ん中に入った151キロ直球をフルスイング。打球はグングンと伸びて左中間スタンド中段へ突き刺さる特大の先制2号ソロとなった。

 確信歩きからのダイヤモンドを1周して「バッター有利のカウントだったので思い切って狙って、しっかり捉えることができた」と自画自賛。チームを1ー0の勝利に導き、連敗を2でストップさせ「連敗してましたし、何とかしたかった」と胸をなで下ろした。

 高卒2年目の高橋宏は中京大中京高の11学年後輩にあたる。この試合で初めて実現した〝中京大中京対決〟に堂林は先輩としての貫禄を見せた格好だ。「年も離れていますし、あいさつ程度です」と言うが「後輩と、こうやってプロの世界で対戦できるということはうれしい。もっともっとこれから対戦が増えるように、お互い頑張っていけたらいい」とエールを送ることも忘れなかった。