「神様・仏様・青柳様」だ。阪神は29日の巨人戦(東京ドーム)に3ー2で辛勝。先発・青柳晃洋(27)が2試合連続完投勝利で、チームを4連勝へと導いた。「最後1点差になりましたけど、最後、リリーフを使わずに投げ切れてよかったです」と自己最多129球の熱投で、今季3勝目。試合後の矢野燿大監督(53)が「きょうは青柳で勝った試合」と激賞したほどだ。

 バットでも気を吐いた。無得点の3回、先頭で打席へ入った青柳は、相手エース・菅野から、左前打で出塁。「バッティングは苦手なんですけど…」と試合前まで今季は7打席で5三振。それでも簡単には諦めないのが右腕の真骨頂でもある。

「やっぱり(打者が)ピッチャーでも、振ってくると気を使って投げなきゃいけないと思うんです。9人目の野手として、何とか貢献したいと。今日はたまたまヒットが出たんですけど。僕がやられてイヤなことでもあるので。(自分の打席では)自分がそうなれるようにトライはしています」

 二死後の佐藤輝の2ランで先制のホームを踏んだ後、本業の投球では中盤のピンチを最小限度の失点で踏ん張った。3―1で迎えた9回には巨人4番の岡本にソロを被弾したが、1点差で逃げ切った。自分で踏んだ〝1点〟が確実に生きた今季3勝目だ。