宝塚歌劇団の元月組トップ珠城りょう(33)が30日、大阪市北区のシアター・ドラマシティで、昨年8月の退団後初となるソロコンサート「CUORE(クオーレ)」初日を迎えた。

グレーのロングコートに身を包み、Official髭男ismの「Amazing」で幕開け。在団中から大事にしてきた「心」を意味するイタリア語のタイトル通り、心を込めたパフォーマンスを披露した。

シャープなダーク調衣装から、上下とも白で統一したパンツルックへ-。ノースリーブで腕を露出した後は、黄色い愛らしいブラウスに緑のパンツ姿で、ポップな女性を表現。今年1月に所属事務所と契約し、トップスターから女優へと転身する過程を示すかのようなステージになった。

公演前に「研究科1年に戻った」感覚で、新たなスタートを切りたいと話していた珠城は、開幕前日の通し稽古でも「退団8カ月、新しい人生を歩き始めたばかりです」とあいさつ。

通し稽古には在団中からの旧知の顔ぶれも多数駆けつけており、ステージから「このような(コロナ禍の)状況で、今回も対面はかないませんが、私はこんな感じで楽しくやっています。夢と希望が詰まった作品をお届けできるのが楽しみで仕方ありません」。在団中からの律義な性格そのままに、集まっていた取材陣にもこう呼びかけた。

素直に自分の心にある言葉を発し続けてきた珠城は、最終確認となった稽古を終えた後も「今日は早く寝て、明日に備えます」と言い、初日への思いを高めていた。

初日のこの日、30日午後1時30分開演分のライブ配信も決定。大阪公演は、スペシャルゲストとして元雪組スター彩凪翔が出演し、5月3日まで。東京国際フォーラム公演は5月13~15日の予定で、元星組スター愛月ひかるが出演する。