ノア30日の両国国技館大会で、念願のドン・フジイ戦を実現させた〝悪魔仮面〟ケンドー・カシンが独占取材に応じた。

 カシンはこの日、桜庭和志と組んでドラゴンゲートの望月成晃、ドン・フジイ組と対戦した。だが、この2人が組んだ以上は普通の戦いになるはずもなく、入場からおそろいのコスチューム&オレンジのマスクで登場。その後のカシンの説明によると、コンビ名は「オチャラケマシーン1号2号」とのこと。拳王が杉浦軍を「オチャラケ」と呼んだことに便乗した模様で「いつもネタをくれて、拳王には感謝しています」としている。

 それはさておき、試合では見た目が同じなのをいいことにタッチせず交代するなどやりたい放題。途中、マスクを剥がされたが、最後はフジイの攻撃を望月に誤爆させたカシンが押さえ込んで3カウントを奪った。

 試合後、カシンから歩み寄る形でフジイとガッチリ握手。そこから約1分、2人はなぞの熱い抱擁を交わした。2000年5月5日の新日本プロレス・福岡大会で一度だけフジイと対戦したことがあるカシンは、ここ1年ほどフジイを「ドンちゃん」と独自のニックネームで呼び再会を熱望していた。それが実現した喜びの抱擁だった。

 悲願かなったカシンは「感想? なんかドンちゃんはプニョプニョしてた。夢見心地だった。夢なら覚めないでくれって思った」と話す。さらにオチャラケマシーン1号2号の今後にも言及した。「俺は引き続き、やっていくつもりです。でも相手あってのことだから。とはいえ、今日の俺たちの戦いぶりを見たらドラゴンゲートが黙っていないはずですよ。必ずや俺たちを神戸ワールドに…(以下略)」

 全ての点が点のまま、線にならないことを祈るばかりだ。