悔しさをバネに変える。大相撲夏場所(5月8日初日、東京・両国国技館)を控えた1日、元横綱朝青龍のおいの小結豊昇龍(22=立浪)が電話取材に応じた。

 本場所まで1週間。この日、稽古が休みだった豊昇龍は、合同稽古前に「若い衆たちと70番近く取った日もありましたね」とし、番付発表後も30番取るなど精力的に汗を流している。体は仕上がりつつあるようで「(状態は)悪くないです」と話した。

 先場所は新三役で8勝7敗。上位陣に苦戦したが、収穫もあったようで「自分を信じるのがいいんじゃないかと思うことはありましたね」と振り返る。初優勝を果たした関脇若隆景(荒汐)については「すごいなと思いましたね。まあ、悔しい思いもありました」

 豊昇龍にとって5歳上の先輩力士ながら、実は親しい関係だと言い「若い衆のときから仲がいい。一緒に合宿とか行っていたので」。かつて荒汐部屋の合宿に参加したことがあり、三番稽古で互いに鍛えていたという。

 夏場所に向けては「(三役)2場所目だし、このままケガせずに勝ち越しを目指したい。そうすれば次の目標も出てくるので」と力を込める。一方で「次の目標? それは言いません」とその先に見据えるものは内に秘める22歳。偉大なおじに一歩でも近づくべく、土俵で結果を残すつもりだ。