天井知らずの注目度だ。フィギュアスケート男子でソチ&平昌五輪金メダルの羽生結弦(27=ANA)が激動のシーズンを終えた。今年2月の北京五輪(4位)では人類初のクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)に挑戦。成功には至らなかったが、メダリストの存在がかすむほど大きなインパクトを残した。

 五輪終了後、周囲が関心を寄せる進退について「フィールドは問わない」「大好きなフィギュアスケートを大切にしながら極めていけたら」と言及。引退か、現役続行か――。ファンは日々やきもきしており、シーズン終了後も何かと話題を集めている。

 五輪中に痛めた右足のケガが不安視される中、27日から始まるアイスショー「ファンタジー・オン・アイス」の全4公演(幕張、名古屋、神戸、静岡)の〝皆勤〟を発表。早くもチケット争奪戦の様相を呈し、ファンの熱量も上昇中だ。また、4月21日に日本スケート連盟から特別強化選手に指定された際はSNSで「現役続行か?」との臆測も飛んだ。実際には本人の意思とは無関係に「基準に沿って」(同連盟)選出されたにすぎないが、羽生絡みの発表があるたびにファンも関係者もザワつく状況となっている。

 一方、同20日には衣装や写真パネル約100点などが展示された「羽生結弦展2022」(5月9日まで)が東京・日本橋高島屋でスタート。今後も名古屋や大阪などで順次開催されるが、オンライン事前予約制(入場無料)ながら連日大盛況だ。グッズコーナーでは売り切れが続出し、〝爆買い〟するファンも多数。改めて異様な人気が浮き彫りとなっている。

 いまだ羽生はハッキリと去就を示していない。北京五輪以来初めて公の場に出てくる「ファンタジー――」で、果たして何かを語るのだろうか。