〝キング・オブ・UMA〟ネッシーが生息するとされるスコットランドのネス湖では、さまざまな調査が行われてきた。

 2019年には、ニュージーランドのオタゴ大学のニール・ゲメル教授ら国際研究チームが、ネス湖の250か所から採取した水に溶け込んだ皮膚、糞、血などの環境DNAを調査したが、プレシオサウルスなどに関連する海洋爬虫類のDNAは発見されなかった。そんなネッシー調査に関して、40年以上前に驚きのプロジェクトが練られていたという。

 かつて機密解除された文書によれば、英サッチャー政権がイルカを使ってネッシーを捕まえる計画を立てていた。資料によると、1979年にサッチャーが首相になった直後、政府の閣僚たちはネッシーの正体を解明するために訓練されたバンドウイルカを米国からレンタルし、ハイテク機器を取り付けてネス湖に放つという極秘計画を立てたという。

 ネッシーが実存することを証明し、地元の観光産業を活性化することだったそうだ。もし存在が確認されていたら、密猟者や賞金稼ぎからネッシーを保護する法律が施行される予定だった。

 しかし、実際にはイルカを利用する計画は実現しなかった。

 オカルト評論家の山口敏太郎氏は「イルカが高度な知能を持っていることはよく知られています。かつてロシアはイルカを調教して敵を攻撃するイルカ部隊を組織していました。これはウクライナとロシアの因縁の黒海に実在したと言われています」と語る。

 そう考えると、イルカを使った追い込み漁は十分に可能性があった。

「ネッシーがイルカを超える知能を持っているとは考えにくいので、今後はサルを使ったビッグフットの捕獲、猫を使ったツチノコの捕獲など、可能性はどんどん広がってきます。未確認生物捕獲には、既存動物との連携が必要になってくると言えるでしょう」と山口氏は指摘している。