フィギュアスケート男子の世界ジュニア王者でクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)を着氷させたことで注目を集めているイリア・マリニン(米国)が、ロシアでも大きな注目を集めている。

 マリニンは練習でクワッドアクセルに挑戦し、バランスを崩して成功とはいかなかったものの見事に着氷。その様子を自身のSNSで公開し、世界中から脚光を浴びている。

 北京五輪で同じくクワッドアクセルに挑戦した羽生結弦(ANA)よりも完成度が高いと指摘する有識者の声も上がっており、人類初の成功に最も近い男として注目度が急上昇中だ。

 そんなマリニンがロシアでも話題になっている。

 ロシアメディア「スポーツエクスプレス」は「マリニンはすでに世界のフィギュアスケートで未来のスターと呼ぶことができる。ケガさえしなければ、彼は複数の大会で世界チャンピオンとなり、2026年五輪でも金メダルの筆頭候補の1人になるすべての素質を持っている」と絶賛する。

 さらに同メディアはマリニンの出自もクローズアップ。米国籍だが「彼はロシアのフィギュアスケート選手であるロマン・スコルニアコフとタチアナ・マリニナの息子であり、スポーツのキャリアではウズベキスタン選手として出場したこともある。彼自身は上手にロシア語を話すことができ、自分自身を米国人でもありながらもロシア人でもあると考えている」と説明。血縁などから〝ロシア人〟であることを強調した。

 ロシアはフィギュア大国だけに、次世代のスーパースター候補のマリニンも将来的にロシア代表のアスリートになるよう期待しているようだ。