役所広司(66)が2日、東京・丸の内ピカデリーで行われた主演映画「峠 最後のサムライ」(小泉堯史監督)の完成披露試写会に出席し、世界平和への思いを語った。

戊辰(ぼしん)戦争で武装中立を目指した長岡藩の武士、河井継之助にスポットを当てた司馬遼太郎氏の小説が原作。4年前に撮影するも3度の延期を経て公開となり「いろんな事情があって遅くなってしまいましたが、この映画の持つメッセージにおいては、考えさせられる時期の公開になりました」とあいさつした。

トークセッションでは自身の譲れないことを聞かれる場面も。少し考え「今、思うのは、すごく遠くで行われている戦争を身近に感じているんですけど、やっぱり国を焼け野原にするような戦争は何があっても避けなければならないかな、でしょうか。継之助さんのお気持ちを今、お借りしました」と語った。

試写会には役所が演じた河井継之助の妻おすがを演じた松たか子(44)と小泉監督も出席。松は役所が演じた河井について「こんなかっこいい男性がいるのか。いていいの?ってくらいすてきでした」と語り、上映を控えた観客へ向け「これからご覧になるみなさんに何を言えばいいのか…。こんな人いないよってぐらいかっこいいです」と笑顔で紹介していた。