東京女子プロレスで活躍するアイドルグループ「SKE48」の荒井優希(23)が、七色の必殺技を習得する。代名詞「ファイナリー(カカト落とし)」の〝欠陥〟が顕著になったためで、4日に迎えたデビュー1年を機に〝女子プロ界の業師〟へと変貌を遂げる。


 昨年5月4日後楽園大会の鮮烈デビューから、早くも1年を迎えた。荒井は「あっという間で、1年しかやってないと思うと不思議な感じがします。それだけ濃い時間で。今までアイドルをして8~9年たっていて、ここまで刺激のある1年は久しぶりです。ずっと楽しかったし、やってよかった」と振り返る。

 アイドル活動と並行しながら真剣にプロレスに取り込み、「2021年度プロレス大賞」で新人賞を受賞。3月19日の両国国技館大会ではインターナショナル・プリンセス王座(王者は伊藤麻希)への挑戦が実現した。初戴冠は逃したものの、ビッグマッチでタイトル戦の舞台に立つまで急成長を遂げた。

 そこで「着実に変化を見せていきたいので、もっと前進できるようにしたい」と目標に掲げる2年目は、よりプロレスの幅を広げるという。

「1年目だからって許されることがたくさんあったと思う。2年目になるので新人じゃないので、先輩たちみたいに、いろいろな技をできるようになりたいなと思います」

 きっかけは、デビューからの必殺技「ファイナリー」の命中率が落ちたことだ。「1年やってきて、技のレパートリーが少なくて読まれることが増えている。ファイナリーも普通にバレ出している。ファイナリーの前の(自分の)顔が分かりやすすぎて…。私の顔を見て、たぶん『ファイナリーの顔だ』ってバレているんですよ」と明かす。

 確かに荒井はファイナリーを狙った瞬間、鬼気迫る表情を見せる。そこで「いろんな技を駆使してファイナリーの顔バレもなく、そういった面でも成長していけたら。(必殺技を)七色にして、虹カラーのグッズとか作れそうですね(笑い)。七色のTシャツを展開しましょう」とおどけつつも強い決意を口にした。

 初タイトル取りの期待がかかる2年目。「7つの必殺技」を武器に飛躍を狙う。