低空飛行が続く。カブスの鈴木誠也外野手(27)は4日(日本時間5日)、本拠地ホワイトソックス戦に「2番・右翼」で先発出場したものの4打数無安打。チームも3―4で敗れ、注目の「シカゴ対決」2連戦は連敗で幕を閉じた。

 この日も快音は響かなかった。ホワイトソックスの先発右腕・ジオリトと対峙し、初回の第1打席は打ち損じて二飛。3回の第3打席はファウルチップで空振り三振に倒れた。6回の第3打席は94・1マイル(約151キロ)の直球をとらえた痛烈な当たりだったが、相手の守備範囲内で二直。3―4と1点を追う8回一死一、三塁の絶好機で迎えた第4打席は救援右腕のフォスターの前にあっさりと一邪飛に仕留められて走者を進めることすらできず、スタンドからはわずかながらブーイングも飛び交った。

 4月23日(同4月24日)の本拠地パイレーツ戦終了時点で3割7分2厘だった打率は、この日のホワイトソックス戦も無安打に終わったことで2割5分にまで降下。直近6試合で実に5度目のノーヒットとなり、苦しい打席が続いている。

 米メディアも徐々に厳しい目を向け始めつつある。米イリノイ州地元局「NBCスポーツ・シカゴ」のゴードン・ウィッテンマイヤー記者は同日、同局電子版サイトで「カブスのセイヤ・スズキが〝波乱万丈〟な必然のスランプに陥る」と題した記事を配信。鈴木が通訳を介して「明らかに今は調子が悪い」「スランプの原因となっている具体的なものは特定できていない」などと述べたコメントを掲載した。そして記事の中では「ただカブスは当初から、彼と契約した時に(ロックアウト期間が長引いたことで)厳しい調整期間を強いられることを予想していた。むしろ、最初の開幕2週間で彼が素晴らしい活躍を果たしたことが驚きだったようだ。デビッド・ロス監督もスズキについては『彼は他の選手と同じように、シーズンの波や流れを経験しなければならないんだ』と述べている」とも説明し、フォローすることも忘れなかった。

 セイヤ・スズキの打棒再爆発をカブスファンも待ちわびている。