ロシア・プーチン大統領を称賛した金メダリストが、自身を非難したライバルに果たし状を送った。

 北京五輪ノルディックスキー距離女子20キロリレー金メダリストのベロニカ・ステパノワ(21)は、4月にクレムリンで行われた北京五輪メダリスト表彰に出席。その場で「私の目の前でロシアは再び強く、誇り高く、そして成功した。五輪で勝ったように、間違いなく勝ちます!」とウクライナ侵攻を称賛。「私たちは大統領を失望させるようなことはしません。私は約束します!」などとプーチン大統領を礼賛する言葉を並べ、忠誠を誓った。

 これに対し、北京五輪距離スキーノルウェー代表のヘレネマリエ・フォセショルムが反応した。ノルウェー「NRK」に対し「スポーツと政治を絶対に切り離さないのがロシア。彼らはスポーツをプロパガンダとして利用している」とロシアの姿勢を批判。ステパノワについても「そう発言するというとは、彼女もそういうことなのだろう。私の立場とは極めて遠いところに価値観がある」と、不快感をあらわにした。

 批判されたステパノワは応戦だ。自身のテレグラフに「バトルが始まった以上、私とフォセショルムは戦わなければならないのです。距離、スプリント、それにポーカーの3ラウンド以上勝負でね。もちろん、計量やにらみ合いもあり。中立の立場で戦うことを提案します。例えば、中国で」とテレグラムに書き込んだ。

 冗談だとしても、ウクライナ侵攻で苦しむ人たちがいるなかでは、またまた不謹慎と批判を浴びそうだ。