お師匠、私にも弟子ができました――。女子プロレス「スターダム」の〝お騒がせ女〟ことジュリア(28)が、桜井まい(31)との師弟コンビでゴッデス王座を狙う。桜井の呼びかけにより、28日の東京・大田区総合体育館大会で王者のコグマ&葉月への挑戦が確実に。古きよき時代をほうふつとさせる過酷なトレーニングと焼肉で培った絆を武器にタッグの頂点に立つ。


 ジュリアが新たなパートナーとゴッデス王座奪回に動き出した。きっかけは桜井だ。7日の大阪大会で王者のコグマから3カウントを奪い、ジュリアと組んでの王座挑戦を表明した。

 ジュリアは朱里とのコンビで同王座を保持していたが、1月に陥落。4月10日大阪大会ではテクラとのコンビで当時の王者、スターライト・キッド&渡辺桃に挑むもベルト取りはならなかった。

 新パートナーとなる桜井はもともと、ジュリアへのあこがれを持って昨年7月にスターダム入り。当初は「対角に立ちたい」との思いからジュリアと敵対する中野たむ率いる「コズミック・エンジェルズ」に入ったが、思いを断ち切れず今年2月に「ドンナ・デル・モンド」に移籍した。

 それ以降、時間が合えばすぐ道場に集合。マンツーマンでの練習は、白熱すると8時間にも及ぶことがある。もちろんジュリアが後輩の桜井を指導することが多く、内容もかなりハードだ。

「普通の練習はもちろんだけど、痛みに慣れる練習というか…。腹筋しながらおなかを殴ったり。桜井がヘトヘトの状態になってからエルボーを何発も打ったり、投げまくったりすることもある。別にシゴいてるわけじゃないよ(笑い)。私も昔、そういう練習は少ししたけど、もっとハードに受けたかったんだ。大事な練習だから」

 桜井も「厳しいけど、辞めたくなるようなつらさじゃないです。強くなるための練習なので」とうなずく。「師弟と呼んでいいのか?」の問いに、ジュリアは「うん。呼んでくれ。(ジュリアの頭文字)Gの遺伝子を注入してるから。私もこういう関係は初めてだからいい刺激になる。責任もあるし」と笑顔を見せた。

 練習後は焼肉までがワンセットになっており、たんぱく質を補充しながらのプロレス談義で絆を深めている。ちなみにジュリアはハラミ、桜井はタンが好物だ。

 師弟関係と言えば、ジュリアは鈴木秀樹を「お師匠」と呼び、尊敬していた。「お師匠の存在が、いい反面教師になってる。あの人、かみつきしか教えてくれなかったから。あの人みたいにはならないぞって思ってる」

 8日の名古屋大会では6人タッグ戦で暴れ回ったお騒がせ女が〝正しい師弟関係〟でベルトを奪う。