【ロードアイランド州プロビデンス8日(日本時間9日)発】WWE「レッスルマニア(WM)・バックラッシュ」で、ロンダ・ラウジー(35)が王者シャーロット・フレアー(36)を破り、初のスマックダウン(SD)女子王座奪取に成功した。

 4月2日WMでの王座戦では〝女王様〟シャーロットがロンダを下して防衛。だがロンダのアームバーにタップした疑惑が持ち上がり、反則裁定なしで相手に「I quit(降参)」と言わせて決着する「アイ・クイット・マッチ」での再戦となった。

 序盤こそロンダが手首をつかんだ背追い落としを連発し、シャーロットもジャーマンで反撃と正攻法の攻防だったが、場外戦になると一変。シャーロットがリング下から竹刀を取り出すと、一気にハードコアマッチの様相となった。

 ロンダは女王様から竹刀2本を奪い、宮本武蔵ばりの〝二刀流ポーズ〟からシャーロットをめった打ち。2本の竹刀がボロボロになるまで叩きまくった。ただ、場外戦では経験豊富なシャーロットが一枚上手だ。イス攻撃から場外バリケードにパワーボムで叩きつけ「ここは私のホームなのよ!」と叫びながら圧倒。鉄柱と鉄階段にもロンダを叩きつけ、ペースを奪った。

 ロンダはマイクを突きつけられても「降参」とは言わない。コーナーから宙づりになった女王様にアームバーを決めて逆襲に出るが、リングに戻ったシャーロットはイスへのナチュラル・セレクションからフィギュアエイト(ブリッジ式足4の字固め)の猛攻だ。ロンダは顔をゆがめて必死に耐え、降参を拒否。イスを手にすると、シャーロットに打ちつけ窮地を脱出。それでも女王様は顔面蹴りからマイクを持ち「ロンダ、ハッピー・マザーズ・デー!」と昨秋に長女を出産したロンダを挑発した。

 その瞬間だ。ロンダはパイプイスのすき間からシャーロットの左腕を引っ張り込んでイスで挟みながら、一気にアームバー。鮮やかに〝腕十字+イス固め〟を決めてみせた。必死に抵抗するシャーロットに「降参って言うのよ!」と告げて腕十字を決め直すと、女王様はたまらず「アイ・クイット!」と絶叫。ロンダが見事に降参マッチを制してみせた。

 新SD女子王者となったロンダはロウ女子王座に続き、WWE2本目のベルト奪取。試合後、WWEはシャーロットが橈骨(とうこつ)を骨折したと発表した。女王様の手首をへし折ったロンダが、名実ともにSD女子の頂点に立った。