大阪市長で日本維新の会の松井一郎代表(58)が9日、自民党の茂木敏充幹事長(66)の批判に反論した。

 茂木氏は8日、大阪市内で街頭演説し、維新の実質的創設者の橋下徹氏を念頭に「創設者は(ウクライナ情勢を巡り)ロシア寄りの発言を繰り返している。残念ながら維新の国会議員は何も言えない。身を切る改革ではなく、身内に甘い政党だ」と批判した。

 これに松井氏は「橋下さんは2015年に維新を離れてる。顧問の弁護士はやっていたけど、これは仕事」などと橋下氏が今は民間人であることを何度も強調。「民間人が発言したことを与党の幹事長が発言自体を批判する。野党の立憲共産党の人たちが嫌がらせでやるなら分かるけど、自民党与党の幹事長が民間人の発言を弾圧するの?」と反論し、「大自民党の幹事長としては薄っぺらい」と茂木氏の発言を斬り捨てた。

 さらに、ウクライナをめぐる同党の鈴木宗男氏の発言を引き合いに「鈴木さんは党の人だから、誤解される発言は困るということで注意した。橋下さんは民間人。何で僕が注意する必要がある?」と、茂木氏の批判の矛先が鈴木氏に向かないことを疑問視。

 小泉純一郎元首相や山崎拓元副総裁を念頭に、「御党の総理大臣経験者が福島の原発(事故)を受けて、根拠ない理由で子供たちが甲状腺がんになってるとか、そっちを注意しなさいよ。元党副総裁が辻元清美と並んでるし」と強烈に皮肉った。