落語家の桂塩鯛(67)と桂春蝶(47)が10日、神戸市の神戸新開地・喜楽館で「2022年度プロ野球応援ウィーク」(6月13~19日)の制作発表会見に登場した。

 昨年に開催し好評を博した「プロ野球応援ウィーク」の2022年度版。

 オリックスではなく〝バファローズファン〟の塩鯛は、現在15勝21敗、首位楽天から11・5ゲーム差の4位につける昨年王者について「去年の今ごろもこんな成績。今年はチーム状態もそろっていない。まだまだ勝負はこれから」とリラックスムード。

「『アー』っていうのもあると思うが、オリックスはそういうチーム。去年がおかしい。強いオリックスを見てファンになった方はこれがオリックスの姿と思ってみてほしい」と長い目で応援することをすすめた。

 一方、シーズン前に「阪神ファンを辞めるかも」とこぼしていた春蝶は前言撤回。その理由について「スポーツや文化、芸能って、皆さん言ってることや、やってることを自分と重ねると思うんです。私事ですが、子供2人を私学の大学に通わせたりと借金がすごいことになってる」と切り出した。

 塩鯛が「なんの話や?」とけげんな表情を見せると、春蝶は「分かりませんか、師匠。阪神は莫大な借金を重ねて、毎月コツコツ返してる。あれは人情噺。泣けて泣けて」と自らの境遇と阪神を重ね合わせ、塩鯛も「あ、そういうことね」と腑に落ちていた。

 春蝶いわく、阪神ファンを続けることは「負けると分かってるから心が広くなる」そうで、「白井審判も阪神ファンになればいい。怒らなくなる」と、4月24日のオリックス―ロッテ戦で、ロッテ・佐々木朗希投手に詰め寄り物議を醸した白井一行球審に、まさかの阪神ファンになることをおススメした。

 そんな春蝶は先日、初めて人気映画シリーズ「男はつらいよ」を見たことを明かし、こう締めくくった。

「寅さんはカッコ悪いし、すぐ怒るけど、みんな自分の人生と重ねている。だから、僕も阪神タイガースのことを〝トラさん〟と呼びます」

 同所では、昨年の第7回上方落語若手噺家グランプリを優勝した桂小鯛の優勝記念ウィーク(6月20~26日)も行われる。