ようやく脱出――。大相撲夏場所4日目(東京・両国国技館)、大関正代(30=時津風)は幕内高安(32=田子ノ浦)を下し、初白星を挙げた。

 相手の激しい当たりに突き放され、追い込まれながらも体を入れ替えて最後は両手で押し出した。気迫が前面に出た取組後は「正直、ホッとするというのはありますね」と安堵。「立ち合いから圧力負けした感じはありますけど、最後まで崩れなかったのがよかったと思います」と振り返った。

 初日から出口の見えないトンネルに突入していた。先場所も4連敗と流れをつかめず「前半戦はどうしても悪いイメージが残っている」。一方、不振の要因は「体調ではない」と話すように、精神面にあると分析する。

「この調子で連勝できればと思います」と逆襲に燃える大関。これ以上、ファンをがっかりさせるつもりはない。