NHK前田晃伸会長の定例会見が12日、東京・渋谷の同局で行われ、今月7日開催の陸上日本選手権男子1万メートルにおいて、中継を行う同局のテレビカメラのケーブルが、レース中の選手に引っかかるなどしたアクシデントを謝罪した。

前田会長は「ケガをされた選手、関係者の方々におわび申し上げます。放送を担当した放送局としてあってはならないこと。再発防止を徹底してまいります」とした。

辻村和人スポーツセンター長は「カメラマンがトラックを横切る際、安全確認を怠った。NHKの責任です」と状況を説明。クルーは同局から委託を受けた民間のスタッフという。ディレクターやプロデューサーからの指示があっての動きだったかどうかについては「そういうことを含めて調査しています」とコメントした。

大会当日、NHKのカメラクルー2人がフィールド内側からトラック内に入り、走路で三田真司選手(サンベルクス)と接触。その際カメラのケーブルが同選手の首に引っかかり、直後に4人の選手と接触しかける事故を起こしていた。

現場ではNHKスポーツセンター長が説明と謝罪を行い、その後同局と日本陸連が5選手の所属先に謝罪している。