文句なしの内容だった。大相撲夏場所5日目(12日、東京・両国国技館)、横綱照ノ富士(30=伊勢ヶ浜)は幕内北勝富士(29=八角)をきめ出して4連勝。終始攻め続けて圧倒し「落ち着いて圧力かけて前に出れたかなと思います。(最後は)余裕もありましたし、よかったんじゃないですか」とうなずいた。

 休場明けの今場所は初日こそ黒星を喫したが、ここまで1敗をキープ。体の状態は「大丈夫」と問題なしを強調する。徐々にエンジンがかかってきたようにも思えるが、横綱は「まだ始まったばかりですし、あと10日あるので」と気を引き締める。

 一方、土俵下の粂川審判長(元小結琴稲妻)は「立ち合いもよかったし、危なげなかったと思います。連勝が続いて落ち着いている? そうでしょうね。横綱ですから当然でしょうけど。問題ないんじゃないですか」と復調気配を感じ取っていた。

 序盤戦を終えて全勝は幕内碧山(春日野)、幕内一山本(放駒)の平幕2人。3場所ぶりの優勝を狙う横綱は追走するしかない。