〝カネロ〟こと4団体統一スーパーミドル級王者サウル・アルバレス(メキシコ)の衝撃の敗戦を巡って新展開だ。

 世紀の一戦として注目を集めたWBA世界ライトヘビー級タイトルマッチで、王者ドミトリー・ビボル(ロシア)に0―3の判定で屈辱的な完敗を喫したカネロ。〝世界最強ボクサー〟の敗戦に波紋が広がる中、同じメキシコ出身の元WBO世界スーパーミドル級王者で43戦無敗のヒルベルト・ラミレスが打倒ビボルに名乗りを上げた。

 米メディア「ボクシングシーン」は「ヒルベルト・ラミレスが今後、復讐の機会を得ることを望んでいる」と報道。ラミレスはスーパーミドル級王座を返上してライトヘビー級に階級を上げており、旧知のカネロと同じ道を歩んでいる。14日にはWBA同級のノンタイトルマッチでドミニク・ボーセルと対戦するが、この試合に勝利した場合にはビボルとの対戦に意欲を見せているのだ。

 ラミレスは「DAZNボクシングショー」で「カネロは前半に飛ばしすぎて自らを追い詰めてしまい、試合の終盤に非常に疲れていた」とカネロの敗因を分析。そして今後について「私はいつもビッグマッチを求めている」とした上で「ビボルはカネロにとっては荷が重すぎた。私はメキシコのボクシングファンとして少し悲しい。私もメキシコを代表しているので、復讐をしなければならない」と同胞カネロの仇討ちを果たすことを宣言した。

 カネロを倒したことで一躍時の人となったビボル。今度は急上昇中のラミレスがそのクビを狙う。