俳優で演出家の鼓太郎(51)が演出を務め、ダブルキャストの1人として出演もする舞台「友情~秋桜のバラード」が16~18日、東京・王子の北とぴあつつじホールで上演される。

アメリカでの実話をもとにした作品で、白血病と闘う女子中学生とクラスメートたちの友情の物語。このたび、生徒役の俳優たちが丸刈りになる断髪式が行われた。

生徒役の髪の毛に真剣な表情で電気バリカンを当てた鼓太郎は「白血病や骨髄移植のことを少しでも知って欲しくて。この芝居を始めました。1999年(平11)の第1回から、日本だけではなく海外でも上演して637回を数えています。今回も決意の上で断髪式を行いました。髪の長い子は(髪の毛を寄付する)ヘアドネーションも行いました」と振り返った。

昨年は新型コロナウイルスの影響で延期を余儀なくされた。「この長く続く作品を2年連続の中止には出来ないと、演劇の灯を絶やすわけにはいかないと奮起して、さまざまな方にご協力いただいて、生まれ育った北区の北とぴあで上演出来る運びとなりました。長く上演されているのは、布勢博一さんの脚本はもちろんですが、出演いただく方々の思いの力も強い。今後も回を重ねて1000回を目指して取り組んでいきたいと思います」と話した。

◆鼓太郎(こたろう)1970年(昭45)10月6日、東京都北区生まれ。太田プロダクション所属。16歳の時に史上最年少で和太鼓の日本チャンピオンになる。88年ストリートパフォーマンスユニット「幕末塾」のメンバーとなり、フジテレビ系「ナイスガイ・コンテスト」で準グランプリ受賞。89年(平成元)に秋元康プロデュース「Come on Let's Dance」でCDデビュー。94年の「免許がない!」で映画デビュー。ドラマは90年のTBS系「びんた」など多数にレギュラーやゲスト出演。シアターバイキングを主宰し、舞台のプロデュース、演出を行っている。特技は和太鼓、武道。趣味はマリンスポーツ。176センチ、65キロ、血液型AB。