「最強」と呼ばれた全日本プロレスの元3冠ヘビー級王者・ジャンボ鶴田さん(享年49)の命日を13日に迎え、〝暴走専務〟諏訪魔(45)が誓いを新たにした。

 諏訪魔は鶴田さんと同じ中大レスリング部出身。出会いは大学時代、体育の授業の講師として鶴田さんが母校を訪れた時だった。全日本のファンだった諏訪魔は大感激。「『おおっ! ジャンボ鶴田だっ!』ってビックリしたよ。日本武道館とかで、あのジャンピングニーを見てたからね」と振り返る。

 だが、鶴田さんは2000年に死去。後を追うように諏訪魔は04年10月に全日本でデビューした。当初は「ネクストジャンボ」と言われプレッシャーだったが、鶴田さんが統一した3冠王座を史上最多となる7度巻くなどトップレスラーに成長した。「偉大な人だったんだなって今でも思う。まだまだ足元にも及ばないよ」

 12日には諏訪魔が指導するレスリング教室の懇親会で、横浜市内にある全日本道場近くの中華料理店を訪れた。すると店員から「昔、鶴田さんがよくいらっしゃって、同じ席に座っていたんですよ」と言われ改めて縁を感じた。

 しかも諏訪魔がスカウトした中大レスリング部の後輩、安齋勇馬(22)が4月に入門。デビューに向けてトレーニングを積んでいる。諏訪魔は「鶴田さんの思いは中大レスリング部を通して続くから」と語った。

 31日の「ジャンボ鶴田23回忌追善興行」(東京・後楽園ホール)では新日本プロレスの永田裕志と組み、タイチ&TAKAみちのくと対戦する。諏訪魔は「永田選手とは同じバックドロップの使い手で、昔バックドロップ論争をしたことがある。鶴田さんにささげるバックドロップをお見舞いしたいね」ときっぱり。偉大な大先輩への思いを胸にトップ戦線で戦い続ける。