市原隼人(35)が14日、東京・新宿シネマカリテで行われた「劇場版 おいしい給食 卒業」(綾部慎弥監督)公開記念舞台あいさつに出席し、撮影現場に入ると「絶対にうどんしか食べない」などの鉄壁のルーティンを明かした。

「おいしい給食」は、19年10月期に全10話放送され、20年3月には映画「劇場版 おいしい給食 Final Battle」も公開。連続ドラマとして2年ぶりの続編「-season2」が21年10月期に放送され、満を持しての2本目の映画が今作だ。劇中で給食絶対主義者の教師・甘利田幸男を演じた市原は、給食バトルを展開する給食マニアの生徒・神野ゴウを演じた事務所の後輩・佐藤大志(15)から「シーズン1の時にも聞いたんですけど、何で、そんなに筋肉があって、その(決め)ポーズが止まれるのか分からない」と質問を受けた。

市原は「コツを教えよう」と言い「2歳から器械体操と水泳、空手、ボクシングもやっていて体力がある。父もあだ名がマッチョで柔道をやって…体育会系」と、幼少期から体を鍛え続けてきたと明かした。その上で13日に、福岡で撮影に臨んでいた様子を振り返った。

「昨日まで実は、福岡にいて、役者じゃなくスチールで現場に入っていて、現場はハードなんですよね。ものすごく体力を奪われてしまう。その状態で最高のパフォーマンスが出来ないと悔しくなる。まずは体力を作って、いつも主観と俯瞰(ふかん)に切り替えられる気持ちを持っていないと周りに流されてしまう。常に自分で作って…」

その上で、食事の管理も徹底していると明かした。

「食事制限もしながら…現場に入ると、僕は絶対にうどんしか食べない。油ものも一切、入れないで同じルーティンをつなげていく。ちょっと感情がズレた時、寄り添おうか、どうしようかなと」

その裏には、自分で全ての責任を負うことが、考え方、生き方を前向きにするという持論があった。

「自問自答の世界なんですけど…誰かのせいにするんじゃなく全部、自分のせいにしていくと、自分が変わると全てが変わるんだと。そう考えると全部、楽しくなる…その一環で鍛えています」

劇中で演じたゴウ同様、中学を卒業して高校に進学した佐藤は「僕も鍛えます」と誓った。

「おいしい給食 season2」の舞台は20年の映画の2年後で、前作で勤務していた常節(とこぶし)中から黍名子(きびなご)中に転勤した甘利田を描いた。「劇場版 おいしい給食 卒業」は、1986年(昭61)秋が舞台。甘利田は、受験シーズンに突入するにも関わらず、給食の献立表のみを気にしていた。学年主任の宗方早苗はそんな甘利田にあきれつつ、彼女自身もある悩みを抱えていた。そんなある日、甘利田にとって受験以上に気になる、給食メニューの改革が決定。不穏な空気を察知した甘利田は、給食を守るために立ち上がる。

この日の舞台あいさつには、甘利田が勤務する黍名子中で、若くして3年の学年主任を担う宗方早苗を演じた、土村芳(31)も登壇した。