お笑いタレントの今田耕司が14日放送の読売テレビ「今田耕司のネタバレMTG」に出演。「ダチョウ倶楽部」の上島竜兵さん(享年61)が急死したことを受けて、心境を語った。

 今田は「この世界で『嫌いや』っていう人は、本当に一人もいないんじゃないですか。珍しいと思います」と語り「上の世代の方が、若い時とは違うペースで、楽しくお仕事をバリバリやっている背中を見せて頂いていたので、『まだ60代に入ってもこういうふうにできるんだ』っていう教科書のお一人だったので、後輩としてはショックですよね」と素直な気持ちを述べた。

 また上島さんの人柄については「本当に茶目っ気がある。僕モノマネ(番組)でずっとご一緒させていただいてたんで、終わって、うまくいった時も『ありがとね』とか、うまくいかなかった時でも『ごめんね』とか、後輩やのにいつも気にかけてくれてたというか。うまくいっても『大丈夫だったかな?』とか。そういうかわいらしさというか、僕ら後輩にそんなん言えないですし、みんなに垣根なくお腹を見せてくれる芸風って、やっぱり蓄積された芸といいますか、確立されたもの。勉強してもマネしようとしても絶対なれない方なんですよね」と振り返った。

 また、直属の先輩・ダウンタウンが「ダウンタウン以前と以後でお笑いが変わった」と言われることを引き合いに「ダチョウさん以前以後で、以後の芸人はリアクションはダチョウさんの教科書といいますか。リアクションに喜怒哀楽を初めて持ち込まれた芸人さんなので。新しいものを間違いなくつくった方なので、ずっと芸人の世界で語り継がれる方やなと。志村(けん)さんと一緒で、ずっと言われる方やなと思いますね」と功績を評した。

 今回の悲劇の原因はわからないとしたうえで「われわれはしゃべる場所というのが今はあるんですけど、そういう場所がなくなったときに自分がどうなるか分からない。漫才でも芸を散々磨いてきて、『漫才はやったらあきません』『他人が隣同士でしゃべったらあきません』って言われて取り上げられたとしたら、ものすごい喪失感はあると思う」と推測。

 その上で「ダチョウさんだってアクリル板なんて挟むと、(面白さが)半減することぐらいは分かってるじゃないですか。お笑いのプロやと。そういうのが無いから面白いというのも、今まで築き上げてきた。侍で言うと剣術ずっとやってきて、急に『刀を持つな』っていう時代が(来た)。『自分はほな、何のために?』っていう。やっぱ芸の人なんで、そこはゼロではないのかな、と思いますね。披露する場所が減るというのは。お仕事はあったとしても」と推し量った。

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