女子プロレス「スターダム」のワンダー王者・上谷沙弥(25)が、元WWE戦士をタイトル戦線に引き込む。

「シンデレラ・トーナメント」覇者・MIRAI(22)とのV6戦(28日、東京・大田区総合体育館)を控え「あれだけの人数(31人)がエントリーした中で優勝したのはすごいこと。ただ、白(ワンダー王座)を欲しいという選手がいっぱいいる中で、明確な理由がないのはちょっと残念」と複雑な表情を浮かべた。

 MIRAIは優勝直後に「赤いベルト(ワールド王座)にはまだちょっと時間がかかるかなと思うので、自分は白いベルトに」と表明。ワンダー王座挑戦はあくまで〝寄り道〟のように聞こえたため、上谷は「5回防衛してきた重みを分からせる」と語気を強めた。

 V6戦は別の理由でも気持ちが高まっている。WWEを退団し日本マットに復帰したKAIRIが、再びスターダムマットに参戦するからだ。上谷は「最初に参戦する時に『白いベルトにも興味がある』と発言されていた。自分の存在を知ってくれていたこと、白いベルトを意識してくれたことが素直にうれしい。機会があったら挑戦してほしいです」と訴える。

 第8代王者としてV8を果たしたKAIRIはかつて「白いベルトの象徴」と呼ばれた。上谷は「試合を見てもらい、このベルトをもっともっと欲しいと思わせたい」と気合を入れ直した。

 15日の後楽園大会では「クイーンズ・クエスト総選挙」でAZM、林下詩美、妃南、レディ・Cと5WAYイリミネーションマッチで対戦。最後に残った詩美にユニット新リーダーの座は奪われたものの、白い王者として過酷な防衛ロードを突き進む。