社会学者で作家の古市憲寿氏が16日、「めざまし8」(フジテレビ系)に出演し、新型コロナ患者が急増する北朝鮮について言及した。

 番組では、北朝鮮では14日までに1日当たりの発熱者が約29万6000人、死者が15人となり、新型コロナ感染が判明したと報道。

 MCの谷原章介から「少し前まで北朝鮮はコロナはゼロと発表していましたが、一気に数十万人出てきました」と話を向けられた古市氏は「やっぱりゼロコロナというのは難しいと思うんですけど、独裁政権なのでロックダウンはしやすいと思う。でもロックダウンしたところで、中国の上海のようにいつ解除するんだという出口が難しい。特に北朝鮮はワクチン接種が進んでいないといいますから、一回感染が広まってしまうと、なかなか落ち着かせ方、出口が見えにくいじゃないかというのは心配ですね」と見解を語った。

 谷原は「オミクロン株の感染力の強い特性も影響しているんでしょうね」と話を向けられた元大阪府知事の橋下徹弁護士は「まさにそうでしょうね。ただ、今後、ワクチンについて人道支援をどうするのか。いろんな考え方があると思いますが、ロシアに対する考え方と同じようにこれまで議論を積み上げてきて、政権に対する批判と国民に対する批判は別物だという考えでいけば、僕は北朝鮮の政権は断じて許せないですけど、北朝鮮の国民に対する人道支援は必要だと思う。ただそこに核の問題、拉致の問題も絡めながらの人道支援も政治はやるべきだと思う」と提案した。

 米国の研究グループによると、北朝鮮の寧辺核施設の衛星画像から原子炉の建設工事が再開され、原子炉が完成した場合、核兵器の原料プルトニウムの製造能力が10倍になるとみられていることを紹介した。

 谷原は「様々な問題を含めて外交的に判断したほうがいいということですね」とまとめた。