ニューヨーク州弁護士で信州大学特任教授の山口真由氏が16日、ツイッターを更新。「ジダンの頭突き」と「ウィル・スミスのビンタ」を比較し、社会の反応の違いを指摘した。

 山口氏は「2006年のジダン頭突き事件のときには、言葉での姉への侮辱に頭突きで抗議したジダンにはむしろ擁護論もあったのに2022年に言葉での妻への侮辱にビンタで抗議したウィル・スミスがアメリカでほぼ擁護されないなら この間に世界は移り変わってたんだろうなぁとふと思った」と投稿した。

 ジダンの頭突き事件とは、サッカーの2006年のドイツW杯決勝フランス対イタリア戦で起きた。フランス代表のMFジネディーヌ・ジダンが試合中、イタリア代表DFマルコ・マテラッツィに頭突きし、退場となった事件。マテラッツィがジダンの母親や姉を侮蔑する発言したことが原因だとされている。この事件ではジダンへの批判・擁護と賛否が分かれた。

 一方、4月28日のアカデミー章授賞式で、妻への差別的発言でクリス・ロックを平手打ちしたウィル・スミスを擁護する意見はほぼ見られない。この16年間で世界は大きく変わったと、山口氏は感じているようだ。