米国の不動産価格高騰はハリウッドセレブたちにとっても他人事ではないようだ。

 ロサンゼルス郊外のビバリーヒルズやウェストハリウッドなど高級住宅地では土地面積が限られているにもかかわらず、価格は数十億円規模の物件ばかり。そこで多くのトップスターらは米国南部有数の世界都市・テキサス州オースティンに移住を始めていると米CBSニュースが17日伝えた。

 CBSによると、「ラ・ラ・ランド」(2016年)で米アカデミー賞主演女優賞のエマ・ストーン(33)は昨年、オースティンに1470坪の土地付き住宅(床面積約460平方メートル)の中古物件を約400万ドル(約5億1600万円)で購入。このところの急激な地価上昇で、同物件の現在価格は少なくとも700万~800万ドルと推定されるという。

 エマのほかにも同市に住居を購入したのは、「ダラス・バイヤーズクラブ」(13年)で同アカデミー賞主演男優賞のマシュー・マコノヒー(52)や、「しあわせの隠れ場所」(09年)で同主演女優賞のサンドラ・ブロック(57)、19年に「世界で最も稼ぐポッドキャスト配信者ランキング」で世界1位のコメディアン、ジョー・ローガン(54)、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズの俳優イライジャ・ウッド(41)などハリウッドを代表するスターばかり。

 また、今年の「世界長者番付」トップになった高級電気自動車テスラや宇宙開発企業スペースXの最高経営責任者イーロン・マスク氏(50)もオースティンで評価額約23億円とされる同市で最も高額な豪邸を所有していると昨年12月に米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。

 ただし、本人は報道を否定。同氏は不動産を所有せず、テキサス州最南端のスペースXのロケット製造施設があるボカチカの〝小屋〟に住んでいるとされる。

 保守的なテキサス州にあって新興都市のオースティンはリベラルとされる。また、アップルやサムスン電子、デル、インテルなどIT大手が拠点を置いていることから、同市はカリフォルニア州の「シリコンバレー」に対抗して、「シリコンヒルズ」と名乗っている。