元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士が18日、「めざまし8」(フジテレビ系)に出演し、韓国の国営企業が島根県・竹島周辺で無許可の海洋調査を実施した疑いがあることについて言及した。

 自民党の世耕弘成参院幹事長は17日「断固受け入れられない行為」と抗議。調査が行われたのは今月9~12日とされ、韓国では尹錫悦大統領が就任したタイミングで、日本から林芳正外相が訪韓中だったことからも、世耕氏は「大変遺憾に思う。もう少し外交的に強く抗議してもいいのではないか」と強調した。

 番組MCの俳優・谷原章介は「尹大統領に交代したタイミングで(日本に)融和的な雰囲気が出てきた時だけに残念ですよね」と話した。

 これを受け、若狭氏は「日本政府も雪解けムードが出てきたので、ここで波風立てないようにしようと、あまり抗議もしないようにしようとなるとさらに問題は解決に向かわない。竹島は韓国が実行支配しているが、実行支配がずっと続くと、日本の民法でも10年、20年そのままそこに居座ると権利を取得してしまうのが法律のシステム。それは国際間の竹島についても同じ。この辺は日本政府としてもやはりきちんと言うべきことは言うという筋を通さないといけないとは思う」と見解を語った。

 今回の海洋調査は、韓国の石油公社の委託を受けたノルウェー船籍の調査船が竹島から約85キロ南の日本の排他的経済水域(EEZ)内で船尾からケーブルを水中に垂らして航行した疑いがある。海上保安庁の巡視船が確認したが、海洋調査と断定できなかったことや、韓国政府は確認していないとしていることから、外務省は抗議ではなく、関心表明にとどめていた。