新型コロナウイルスのワクチン義務化に反対の立場を表明していた英ロックギタリストのエリック・クラプトン(77)が、新型コロナウイルスに感染し、ツアーを延期することが分かった。公式フェイスブックで、17日のスイス・チューリヒ公演と18日のイタリア・ミラノ公演を延期することを発表した。欧州ツアー中のクラプトンは、8日に英ロンドンで行われた公演後に受けた検査で陽性反応が出たという。

症状などは不明だが、医療関係者から早期にツアーや公演を再開すると回復が大幅に遅れる可能性があると指摘されたと説明しており、週末までに十分に回復して20日のイタリア・ボローニャ公演からツアーを再開できることを願っているとコメントしている。

ワクチン接種義務化や新型コロナウイルスの感染拡大に伴うロックダウンに懐疑的な見解を示していたクラプトンだが、「ロックダウン中も渡航制限があった期間中も新型コロナウイルスに感染しないよう気をつけてきたが、ここにきて感染したことに非常に失望している」と述べている。

クラプトンは、ミュージシャン、ヴァン・モリソンが2020年に発表した反ロックダウンについて歌った楽曲「Stand and Deliver」に参加しているほか、ワクチンを接種した人たちは「集団催眠」状態などと語っていたことで知られる。(ロサンゼルス=千歳香奈子)