公開から20年！『ロード・オブ・ザ・リング』キャストの現在

　今年、日本公開20周年を迎えた映画『ロード・オブ・ザ・リング』。20周年を記念して、年内にはピーター・ジャクソン監督によって4Kリマスターされた3部作が日本で初めてIMAX上映されることも決まっている。3部作に出演したキャストの現在に迫った。（編集部・市川遥）

イライジャ・ウッド（フロド・バギンズ役）

　指輪所持者として、仲間と共に滅びの山を目指したホビット族のフロド・バギンズ役のイライジャ・ウッドは41歳に。Netflix映画『この世に私の居場所なんてない』（2017）に出演したイライジャは、同作を製作したデンマーク人プロデューサーのメッテ＝マリー・コングズヴェドと交際を開始し、2019年に第1子が誕生している。近年はプロデューサーとしても活躍しており、ホラー専門の映画制作会社を立ち上げて、『カラー・アウト・オブ・スペース　－遭遇－』『マンディ　地獄のロード・ウォリアー』『ザ・ヴァンパイア　～残酷な牙を持つ少女～』などジャンル映画ファンをうならせる作品を世に送り出し続けている。

ショーン・アスティン（サム役）

　フロドを支え続けたホビット族のサム役のショーン・アスティンは51歳に。近年はNetflix×ドリームワークス・アニメーションの「ぼくらのスーパーヒーロー・パンツマン」シリーズでナレーターを務めたほか、人気作「ストレンジャー・シングス　未知の世界」にも主要キャラとして出演。今年も若き日のドウェイン・ジョンソンを描く「ヤング・ロック（原題） / Young Rock」シーズン2や「ペリー・メイスン」シーズン2など出演ドラマが次々とリリースされる。3人の娘の父でもある。

ビリー・ボイド（ピピン役）とドミニク・モナハン（メリー役）

　ホビット族のピピンを演じたビリー・ボイドは53歳、メリーを演じたドミニク・モナハンは45歳に。長期にわたる過酷な撮影を乗り切り、おそろいのタトゥーを入れるなど強い絆で結ばれた“旅の仲間”の中でも特に仲のいい二人は、昨年ポッドキャスト番組「The Friendship Onion」を立ち上げたほど。『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』でも持ち前の美声を響かせていたビリーは、前日譚となる『ホビット』3部作の完結編『ホビット 決戦のゆくえ』のエンディング曲を担当したことも話題に。ドミニクは近年、『スター・ウォーズ／スカイウォーカーの夜明け』やNetflix映画『Mute/ミュート』などに出演している。

イアン・マッケラン（ガンダルフ役）

　魔法使いのガンダルフ役のイアン・マッケランは82歳に。前日譚となる『ホビット』3部作でもガンダルフ役を務めた。近年は『グッドライアー　偽りのゲーム』『キャッツ』『シェイクスピアの庭』『美女と野獣』などの映画に出演したほか、昨年は舞台「ハムレット」でも主演を務めた。

ヴィゴ・モーテンセン（アラゴルン役）

　人間のアラゴルン役のヴィゴ・モーテンセンは63歳に。3部作を終えてからは、『イースタン・プロミス』『はじまりへの旅』『グリーンブック』とアカデミー賞主演男優賞に3度ノミネートされるなど、実力派俳優として押しも押されもせぬ存在に。『フォーリング　50年間の想い出』（2020）ではついに監督デビューを果たした。今後も、タイの洞窟で起きた遭難事故と救出劇を描くロン・ハワード監督の『サーティーン・ライヴズ（原題） / Thirteen Lives』やデヴィッド・クローネンバーグ監督のホラー『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー（原題） / Crimes of the Future』など話題作の公開が控えている。

ジョン・リス＝デイヴィス（ギムリ役）

　ドワーフのギムリ役のジョン・リス＝デイヴィスは78歳に。『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズでは木に似た姿をした種族エントの長老・木の髭の声も担当していた彼は、その特徴的な声を生かして声優としても活躍。「ウィザード: アルカディア物語」『アクアマン』『預言者』などで声の出演を果たしている。

オーランド・ブルーム（レゴラス役）

　エルフのレゴラス役のオーランド・ブルームは45歳に。『ホビット』第2部、第3部でレゴラスを麗しく再演したほか、『パイレーツ・オブ・カリビアン／最後の海賊』（2017）で10年ぶりにウィル・ターナーを演じたことも話題となった。近年の出演作は『アウトポスト』やドラマ「カーニバル・ロウ」など。プライベートでは2020年8月、婚約者で歌手のケイティ・ペリーとの間に娘が生まれている。

ショーン・ビーン（ボロミア役）

　人間のボロミア役のショーン・ビーンは63歳に。『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズをはじめ、とにかく死ぬ役が多いことでも知られるショーンは2019年、最近は死ぬ役を断っていると The Sun に語っている。近年の出演作はドラマ「スノーピアサー」や映画『ポゼッサー』『ウルフウォーカー』など。

リヴ・タイラー（アルウェン役）

　エルフのアルウェン役のリヴ・タイラーは44歳に。近年はブラッド・ピット主演SF『アド・アストラ』などの映画に加え、「LEFTOVERS/残された世界」「ガンパウダー」「Harlots/ハーロッツ 快楽の代償」「9-1-1：LONE STAR」などテレビシリーズでも活躍している。3児の母でもあり、まだ小さい第2子と第3子は、リヴのInstagramにもしばしば登場している。

ケイト・ブランシェット（ガラドリエル役）

　エルフのガラドリエル役のケイト・ブランシェットは53歳に。『ホビット』シリーズでも美しく気高いガラドリエルを再演した。7度のアカデミー賞ノミネート、うち2度の受賞を誇るケイトは、近年も『オーシャンズ8』『ドント・ルック・アップ』『ナイトメア・アリー』『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』など話題作への参加が続いている。

アンディ・サーキス（ゴラム役）

　ゴラム役のアンディ・サーキスは58歳に。モーションアクターの第一人者として知られるアンディだが、『ホビット』シリーズではゴラムの再演に加えて第2班監督を務めるなど才能の幅を広げ、近年は『ブレス　しあわせの呼吸』『モーグリ：ジャングルの伝説』『ヴェノム：レット・ゼア・ビー・カーネイジ』など監督としても活躍。俳優としては『THE BATMAN－ザ・バットマン－』『ロング・ショット　僕と彼女のありえない恋』『ブラックパンサー』などに出演している。

　20年という時の流れは残酷でもあり、すでにこの世を去ったメンバーも。ビルボ・バギンズ役のイアン・ホルムさんはパーキンソン病を患い2020年に88歳で、サルマン役のクリストファー・リーさんは2015年に93歳で死去している。

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