元ビートルズの故ジョン・レノンの長男ジュリアン・レノンが、ウクライナ難民支援のため父親の代表曲「イマジン」のシングルを発売する計画中であることを明かした。18日(日本時間19日)に米「アルティメット・クラシック・ロック」など複数の海外メディアが報じた。

 ジュリアンはアップル・ミュージックで配信されているエルトン・ジョンの人気番組「エルトン・ジョンズ・ロケット・アワー」に出演。4月8日にジョンの代表曲「イマジン」を初めて演奏した映像を、ユーチューブで公開したことについて当時の心境を語った。

 このパフォーマンスはウクライナ支援を呼びかける募金運動「スタンド・アップ・フォー・ウクライナ」に共鳴したジュリアン自身が行動に動いたものだった。「この歌を歌うのは様々な意味で世界の終わりを感じた時だけ」と断言し続けていただけに「皆さん同様、僕もテレビでウクライナの惨状を目の当たりにしてきた。今しかないと思った。パフォーマンスを承諾してからは『どうすればこの作品に敬意を表しつつ、自分なりの違ったやり方で、目的を完遂することができるのか?』と自分に問いかけていた」と当時の葛藤を語っている。

 エルトンは「あの曲を実際に演奏することは信じられないほど勇敢で、かつ信じられないほど美しい瞬間だった。そして君はまさにしかるべきタイミングでそれを見事にやり遂げた。あのパフォーマンスを見て、感動しなかった人はいなかったはずだ。とてつもない重責だっただろうから、君を祝福しなければならないよ」と賛辞を寄せた。

 この言葉を受けたジュリアンは、近日中に何らかの形でシングルとして「イマジン」を公式リリースし「販売や配信による収益をウクライナや世界中の難民に寄付したい」と語った。反戦と平和を歌った父のシングルリリースから51年。膨大な数のミュージシャンがカバーバージョンを発表しているが、ジュリアンによる新たな「イマジン」は、世界中で多くの共感を呼びそうだ。