パドレスのダルビッシュ有投手(35)は19日(日本時間20日)に敵地フィラデルフィアで行われたフィリーズ戦に先発し、7回を6安打無失点、5三振無四球で今季4勝目(1敗)を挙げた。直球はMAX97・7マイルで108球は今季最多だった。防御率3・91。チームは2―0で勝った。

 昨季のナ・リーグMVPに輝いた主砲ハーパーを右ヒジの故障で欠くとはいえ、強力打線だ。初回、先頭ホスキンスのバットをスプリットでへし折るも、これが左前へ落ちる安打に。しかし2番ベームをフルカウントからスライダーで見逃し三振に仕留めると、3番シュワバーはカッターで左飛、4番カステラノスをフルカウントからカッターで空振り三振に仕留め、無失点で切り抜けた。
 2回以降もリズムよく、攻めの投球を続け、フルカウントは5度あったが、四球は与えず、今季最多タイの7イニングを投げ切った。

 しかし、ベンチは落ち着かなかっただろう。今季は降板後に中継ぎ陣が打たれて“3勝”消滅しているのだ。しかも、うち2度は無失点だった。中継ぎ陣のイニングを減らすために108球まで続投させたのか…。

 ちなみに4月7日(同8日)のダイヤモンドバックス戦と13日(同14日)のブレーブス戦は202~21年に阪神で守護神を務めていたスアレスが逆転を許して白星を消している。

 さすがにこの日はスアレスをマウンドに送ることはなく、8回は右腕ガルシア、9回は守護神の左腕ロジャーズが得点を許さず逃げ切った。これで4勝目だが、幻の7勝目だったのだ。現時点でハーラーダービートップはアストロズのバーランダーら4人の5勝。余裕でメジャートップだった。今後、チームのために1回でも長く、1球でも多く投げるしかないようだ。